[Velopont Newsletter] 2026年9月9日号 一人ひとりを見て、渡す話は一つにするという話
読者様
お世話になっております。Velopontの飯嶋です。
今週のひとこと
先日開催した無料セミナーのあと、お客様とお話しする機会が目に見えて増えました。なかでも印象に残っているのは、社内でプロダクトマーケティングを支える立場にいる方との会話です。その方は内部からの支援者として、私は外部からの支援者として。置かれている立場は違えど、どんなコンテンツを用意し、どんなサービスメニューを提供すればPMMが仕事をしやすくなるのか、ほぼ同じことを考え、準備を進めていました。自分が提供しようとしているものが、多くの日本企業のお役に立てるのではないか。その手応えが少しずつ形になってきています。フレームワークを含め、お渡しできるコンテンツをこれから充実させていきます。
【記事紹介】
ABMが成果につながらない5つの構造——アカウントを『1社の市場』として設計する
ターゲットを20社に絞り、各社向けの資料を用意し、どの企業がいま情報を集めているかを検知するツールも入れた。それでも半年が過ぎ、パイプラインは積み上がっていない。手順そのものはすでに広く知られていて、そのとおりに実行して成果が出ないのなら、原因は手順の外にあります。記事では、日本のB2Bでアカウント単位の取り組みが噛み合わなくなる5つの構造と、それぞれに打てる手を整理しました。そのうちプロダクトマーケティングだけで解けるのは半分もない、ということも正直に書いています。
一箇所、以前の記事から立場を変えたところがあります。「ポジショニングの技術」では、意思決定者向けと現場担当者向けのメッセージを意識的に分けて持つことをおすすめしていました。その後に調べ直したところ、役割ごとに出し分けたら受注が増えた、を測った研究は見当たりませんでした。むしろ実務調査のほうは、個人単位の関連性に寄せるほど購買グループの合意が進みにくくなることを示しています。いまの私の考えは、関与者の違いを調べる目的は別々のメッセージを作ることではなく、全員が乗れる一つのストーリーが誰のところで通じなくなるかを知ることだ、というものです。
いま最も取りたい1社の中で、全員が同じ形で語れる話を、あなたは渡せているでしょうか。
満足している顧客が、なぜ推薦してくれないのか——導入事例の作り方を2箇所変える
更新率は悪くない。満足度調査の点数も高い。それなのに、事例取材をお願いした途端に返事が遅くなる。工数を削り、確認の段取りを整え、先方にとっての得を用意しても、越えられない線があります。事例に登場するという行為は、うまくいかなかったときの責めと、組織のなかでの自分の立場と、うまくいったときの手柄を、その人自身に引き受けさせるからです。記事では、変えるべき箇所を2つに絞りました。頼む相手を取引額の大きい順で選ばないこと、そして語ってもらう中身を自社の功績にしないことです。
直近で出した導入事例の見出しと最初の3行は、製品の機能ではなく担当者の判断から始まっているでしょうか。
【無料ダウンロード】
アカウント攻略設計シート
1社を1つの市場として設計する、という一本目の記事の中身を、実際に手元でやってみるためのシートです。1社分の関与者と、それぞれが承認しない理由を書き出す欄を用意しました。まずは1社だけ、埋めてみてください。
引き続き、どうぞよろしくお願いします。
2026年9月9日
合同会社Velopont 代表 飯嶋 睦
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