[Velopont Newsletter] 2026年9月16日号 分けられないのは、遅れではないという話
読者様
お世話になっております。Velopontの飯嶋です。
今週のひとこと
日本ではまだ、プロダクトマーケティングを置くべきか、どこに置くかを話している段階です。一方でアメリカでは、置いたうえで、共通の土台を作る役割と、セグメントごとに届ける役割に分ける、という次の段の話が始まっています。Anthropic の募集要項では、その二つが別の職務になっていました。
私は、全部やってきました。誰に何を約束するのかという土台を決めることも、セグメントごとに届けることも、日本では本来別の職種が持つ事業の企画も、一人で持ってきました。しんどい代わりに、見える景色は違います。土台を作った人間が届ける場にも立っていると、どの言葉がどこで通じなくなるかが、報告を待たずに分かります。ただ、片方に集中できたらどれだけ速いかとも思います。
多くのPMM組織は数人で、そもそも分けようがありません。分業は規模が追いついてからの話です。分けられないことは、遅れではないと思っています。この話は、一度きちんと一本の記事にまとめたいと思っています。まとまったら、またこの場でお知らせします。
【記事紹介】
揃えるべきずれと、残すべきずれ——BtoBの効果測定が判断に変わる分かれ目
数字は揃っています。ダッシュボードは埋まり、月次の資料も期日どおりにできている。それなのに「では次に何を変えるか」になると、会議が静かになる。足りないのは指標の数ではありませんでした。以前、Wacomで法人向けの事業を率いていたころ、営業支援の仕組みを入れたことがあります。分かったのは、医療・金融・教育の担当者が付けた「確度70%」が、それぞれ別の意味を持っていたことでした。数字が間違っていたのではなく、足してはいけないものを足していたのだと思います。記事では、揃えるべきずれと、残すべきずれを分けて書きました。
来週の会議に並ぶ数字を1つ選んだとき、それが動いたら次に何が動くと考えているかを、その場で1文で言えるでしょうか。
顧客の担当者は、私たちのいない会議室で戦っている——渡すものを作り替える3つの規律
提案には手応えがあり、担当者も乗り気です。それなのに「社内で検討中」のまま動かない。ここで私たちがやることは、たいてい決まっています。資料を足すのです。ただ、判断が行われるのは相手の会社の中で、その場に私たちはいません。会議室にいるのは顧客の担当者だけで、私たちが渡したものだけが、私たちの代わりにそこに置かれています。記事では、渡すものを3つに絞りました。担当者が自分の言葉で言える1つの説明と、それがどの部門で通じなくなるかのマップ、そして止まる場所に足す一文です。
いま止まっている案件を1件選んで、渡した資料を全部並べてみたとき、そこにあるのは1つの提案になっているでしょうか。
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顧客の社内稟議推進キット
二本目の記事で書いた3つを、実際に手元で作るための一式です。担当者が自分の言葉で言える1つの説明のひな形、どの部門で通じなくなるかを書き出す欄、そして止まる場所に足す一文と想定問答を入れました。止まっている案件を1件だけ選んで、使ってみてください。
引き続き、どうぞよろしくお願いします。
2026年9月16日
合同会社Velopont 代表 飯嶋 睦
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